三ヶ月前に兄・千晴を事故で亡くした千澄。
兄の死に苦しむ日々を送っていたところ“記憶”を糧に故人へ擬態するという人工知能擬態生物「ハピネス」の存在を知り、もう一度千晴に会えるならと実験モニターに申し込むことに。
ハピネス・型番RE614を起動するとそこに現れたのは見た目は千晴そのもののクローン人間で――。
主食である、千晴の「記憶を有するもの」を与える度に外見だけでなく中身まで兄に近づいていくRE614に不安を覚える。
このまま大切な思い出を食い尽くされてまで、RE614を生かし続けることに意味はあるのか・・・?
千澄は自分の気持ちがわからなくなり――。★単行本カバー下画像収録★