「小説家になろう」の短編作品としては異例の日刊ランキング1位を獲得。
その後もリスト短編ランキング上位をキープし続ける大人気ファンタジーが待望のコミカライズ!
「なぁ、羽のおじちゃん。おいら人間の子供に、魔法を教えてやりたいんだ」。
深い深い森の奥。一匹の火吹き竜が、魔法を操る猫たちと暮らしていた。
竜は、この森で猫に育てられたのだ。
竜の寿命は永い。兄弟猫はとっくに眠りに就き、その子猫が育ち、また新たな命が生まれる。
長きにわたり森の猫を守り育てる人間嫌いの竜を、猫たちは「羽のおじちゃん」と呼び、人間は畏怖と敬意を込めて「猫竜」と呼んだ。
森の猫は大きくなると、縄張りを求めて巣立っていく。
その中には、人間と暮らす猫もいるのだ。
冒険の旅に出た王子と、師匠の黒猫。
孤児院に住むものぐさ少女と、少女に魔法を教える白猫。
冒険者ギルドの看板猫になったのもいる。
そして森では、今日も竜が子猫に狩りを教えている。
これは、猫と竜と人間の、温かくて不思議な物語。